ZオーナーネットワークFALCON_コラム
(FALCON column.)
FALCON
 コンテンツメニュー表示

フェアレディZ FALCONコラム 2013年09月11日 FALCON管理グループ



FALCONコラム
We love ZCar,We have ZCar.

2013年09月11日

ェアレディZ」極めて女性をイメージさせる車名である。
このクルマを企画する人間であれば、この車名でパワー優先の無骨な車は作れないだろう。
また、デザインの制約が多い他の量産車をベースには作れないだろう。
誰が企画、デザインをしても、シルエットが美しい車が出来上がることを想像するに難くない。
事実、40年以上も続く歴代のモデルを見てもこの名前にふさわしく、
シルエットが美しいきれいなスポーツカーである。
さらに、単に美しいだけではなく、メーカーのフラグシップとしてのイメージリーダーとなっている。

以前、フェアレディZの開発責任者の湯川氏とこの車に関する話をしたことがある。
湯川氏曰く「その昔、この車が全盛期のころ、社内ではフェアレディZとスカイラインを
作りたい人間が会社に集ってる感じだった、私もその一人であった。」

湯川氏は続ける・・「今では作りたい車を作るために集っている感じではなく、
商品としての売れる車を考えている人間のみになった。もっと極端に言うと車が好きかどうかすら怪しい人間もいる」


湯川氏の表現は極端な表現かもしれないが、一人の車好きのつぶやきを聞いた気がした。
名車の陰には、やはりクルマつくりに情熱をこめている人間がいたことをあらためて感じさせる会話であった。

の車のオーナーとして長年、この車に乗っていると作り手の情熱を隅々に感じる。
このクルマ作りに関わったすべての人が、作りたい車について考え、
議論した跡が細部にまで伺える。

人間の「美女」とは容姿、外観だけを指すのではなく、
その人の内面、性格も指す言葉であることは言うまでもない。
”Lady”という女性名詞が名前の一部であるこの車はまさに「美女」である。
外観の美しさは言うまでもなく、それを構成するすべてのパーツが美しさを放つ。

「フェアレディZ」の外観が美女であることは自他ともに認めるところであろう。

ランボルギーニ「ディアブロ」
Wikiより

女たる所以の客観性を少し補足すると、イタリアのスーパーカーであるランボルギーニ「ディアブロ」
という車をご存じだろうか?車のデザインのすべてを左右するといっても過言ではない
車のヘッドライトに実はフェアレディZ32のヘッドライトのパーツがそのまま使われている。
コスト意識の薄いスーパーカーの分野でコストを削減が流用理由とは思えない。
日本の量産スポーツカーのヘッドライトをそのまま流用するという選択、
ランボルギーニ社がプライドを捨てた選択なのか?
いや、ランボルギーニ社がプライドを捨てたのではなく、フェアレディZという車が
スーパーカーすらプライドを捨てる必要がないと思わせる”認められたクルマ”だからである。
フェラーリなどのスーパーカーをデザインしているピニンファリーナからも"完璧なデザイン"と絶賛されました。
スーパーカーを引き合いにこの車の美女たる所以の客観性の補足が必要だったかは、いささか疑問ではある・・・

「美女」の内面に話を移そう。

ートメカニック」という雑誌をご存じだろうか?
この雑誌でエンジンを分解する臨時増刊号が2013年9月に発行されている

2013年9月号臨時増刊「クルマとパーツの仕組み分解大図鑑」

ここで分解紹介されているのは「VG30DETT」という型式のエンジンであり
言うまでもなく、フェアレディZ32に搭載されているエンジンである。
ここまでであれば単にサンプリングされたエンジンと思われるであろうが、
ここでは「名機」、「神エンジン」と書かれているのである。
「神のエンジン」、「エンジンの神」
単にエンジンを分解して、構造を紹介する雑誌として、この表現は必要だったのだろうか?
筆者としては全く必要とは思っていない。
単に「VG30DETT」を分解して紹介すればいいと思うのだが、
読めばよくわかるが、「神エンジン」と何度も記載されている。
単に分解して、構造を解説するのみではなく、設計思想、時代背景、機能美をいちいち賞賛している。
紙面上では「美女」の内面を分解しながら”美しい”と表現する記事はなんだか”いやらしさ”さえ感じる。

筆者としてはその他、シート、エアコンパネルなどエンジン以外にも
デザイン、機能が美しいと思うパーツや設計はたくさんあるが挙げればきりがない・・・
是非、乗って感じてもらいたい。

ルマは工業製品である。工業製品である以上いろんな制約、影響を受ける。
つまりメーカーは作りたい車を何の制約も受けずには作ることはできない。
今の時代、燃費性能を意識した車を作らなければならない。
外観デザインは衝突安全性を意識してデザインしなければならない。
クルマの本来追求する機能(走る、曲がる、止まる)を追求する時代から、
燃費、安全、環境などの設計要素(制約)が増えてきた。

仮にZ32時代と開発費用が同じであったとしたら、クルマの基本性能を追求する費用は小さくならざるを得ない。
現代のスポーツカーの開発は実に窮屈である。基本性能以外に開発費を投入しなければならなくなった。
筆者が記憶する限り、走る、曲がる、止まるを限りなく追及した時代は90年代までであったと思っている。
バブルという時代背景もあり、この時代の車の開発は開発費用も多く、
その多くを基本性能を追求する開発に費やすことができたバブルの申し子たち。

そういう意味では、前出の「オートメカニック」の「神エンジン」の表現は、制作側の
この時代はいい時代であったというノスタルジックを感じる。

ノスタルジックとして、80年代、90年代の車のみを扱う雑誌すらあるが、単なる回顧主義ではなく、
このような時代背景で生まれた生い立ちがあるからこそ、この時代の車は何かオーラがある。
筆者はその頂点に君臨するのがフェアレディZであると思っている。
我々はこの車のオーナーであることを誇りに思い、これからもこの車とともに生きていきたい。
この美女(フェアレディZ)に恋に落ち、結婚し(オーナーとなり)、共に老いる(生涯共に)まで・・・

We Love Zcar,We have Zcar.

2013年09月11日 FALCON管理グループ


Copyright (C) 2002- Fairlady Z owners network【FALCON】All rights reserved.
Copyright (C) 2000-2002 Fairlady Z Convertible owners club【FALCON】All rights reserved.

TOPページへ